ヌメ革の手帳セット
ヌメ革のカバーと無地ノートとスケジュール帳のセットです。
ノートとスケジュール帳はバラ売りもあります。
左が3年間使った物です。右は出来立てなので色が薄いです。ヌメ革は最初ベージュくらいの色でも経年変化が楽しめてよいですね。エイジングとも言うみたいです。この左の色くらいになったものを飴色と呼んだりするのかな。私は手帳よりもサイフを触ることが多いのですがサイフは1年しないで濃い茶色になってしまって、そこから先の変化が乏しくおもしろくないです。特に夏、胸ポケットに入れて汗に濡れると痛むのも早いですね。このエイジングを知らない人は最初から濃い色を欲するので以前は染めていたのですが、染料は太陽の光で退色するし、変化を楽しむことのじゃまになるので今はやっていません。
キボリコキボリオのヌメ革は栃木レザーです。だけど加工の最終段階より一歩手前で仕入れています。表面の傷を消すために平らな板(ガラスなのかな?)に貼付けるらしいのだけどその処理をする前の、傷が丸見えの状態が好きなのです。表面がガサッとしていたりひとつ一つ表情が違って、おもしろいです。この段階の革が手に入り続けることを願います。
そんなヌメ革を牛1頭分を買って来てアパートの一室で加工、制作しています。
まずオイルを入れて、それから柿渋を塗り付けています。ヌメ革はタンニン鞣しをしてあるのでそのままでも柿色と茶系の間に変化していくのだけど、さらにタンニン(柿渋)を塗ってしまいます。表面が固くなるので600番のヤスリで滑らかにして、それから靴のためのクリーム(透明)を塗って表面の加工はおしまいです。これらはカバーの形にしてから行うので構造のあたりが出てきます。最後にコバを磨いています。ここまで書いておけば器用な人なら自分でつくれますね。ぜひ試してみてください。うまく出来なかったらキボリコキボリオを思い出してください。
縫い糸は、シニュー糸を模したナイロン。ものすごく丈夫でたぶん革自体より長持ちする。自然に帰りずらい素材だけどメンテナンスの楽さでこれにしました。蜜蝋に浸けてあるので黄色い。しかも糸を縫ってから柿渋を塗るので、糸は濃い色に染まっているけど、これも数年でほぼ白くなるみたいです。革は飴色になって糸は白くなるのでコントラストがあがっています。
スケジュール帳は見開きでひと月。
海外からの注文もあるので祝日の表記をやめました。
ポケットの形は革のはじっこを使ったりもします。でもだいたい直線になると思う。
ノートとスケジュール帳は一本のゴムひもでとまっているだけなので、紙など挟んでおけます。私は地下鉄の地図を挟んでいます。スマートフォンを持っていない(持ちたくない)のでこういうノートを作っているのかもしれません。
外付けタイプの手帳用ペンホルダーみたいなのを失くしたことのある人に朗報です。
スリット式ペン差し。
切れ目を入れただけのペン差しです。引き算の発想っていうかな。これがこの手帳の一番の見せ場ですね。
ノートは青い上質紙です。私は筆圧が強いので、白だと裏写りが気になって使い物になりません。
もともと自分用に設計したのでこうなりました。
外側のゴムを丸ゴムじゃなくて平ゴムにしたほうが良いという意見も聞きます。
平ゴムがねじれてると気になってしまって直すのがめんどうなのです。そんなわけで断面の丸いゴム紐です。ストレスフリー。
ということで久しぶりに商品の説明をしてみました。
カバー、ノート、スケジュール帳のセットで¥6400です。
注文おまちしています。
*以上は¥6400のヌメ革シリーズについてです。ラティーゴのハギレやクロム鞣しの革を使った物、差し替え式じゃなく中のノート固定の物などは、仕様をだいぶ変えていますので店頭でしか売っていません。見て納得したらどうぞ。
また質問等ありましたらお気軽にどうぞ。
posted by
Kiborio
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